淡路多肉同好会 すぐわかるサボタニ講座

 

寄稿  村主 康瑞氏

 

1.育ててみよう サボタニ君たち

2.さぼたに君たちは何者

3.刺や葉っぱや毛のようなものは何?

4.水やりはどうするの?

5.用土はどうするのか?

6.用土と鉢と根

7.置き場所と管理

 

 

 

  1.育ててみよう サボタニ君たち

 今、さぼたに君たちが大ブレイク、戦後私の知る限りでは三度目の

 ブームと言って良いかと思います。最初は小中学生を中心に昭和30年代

 ついでその子たちがおじさんになった、バブル期。そして平成のブームを

 担うのは、ガールズです。主に多肉植物全般から道が開きました。

 カワイイ。キレイ。オシャレ。と言う言葉から始まり。インテリアやガ—デニングの

 要素が盛り込まれ沢山のショットブックが生まれ現在に至りますが。

 その中から“選ばれし者”たちが出てきました。さぼたに君たちが、あるいは

 “大自然の命”が囁きその声を聞いた人々が“ちょっと本気でやってみましょう”

 と思い始めたのです。そんな大げさな思いではない、とお思いでしょうが、

 植物に限らずものを育てるときにみなさんそのような感覚を感じるのです。

 大事にする、大きくする、上手く育って欲しいと思う気持ちは何時しか、

 愛情に変わり溺愛と進みやがては憎しみまで覚えると言う恋愛状態に陥るわけです。

 これを“マニア”と呼びます。そんな人々が集まればもう大変、冷静な第三者から

 みれば“オタク”を通りすぎているかもしれません。そんな方々に少しでも

 お役に立てればと、さぼたに君たちのことを伝えましょう。




 2.さぼたに君たちは何者

 彼らの多くは“カム植物”と呼ばれます。これは他の植物と異なり、光合成を

 夜にします。昼に受けた太陽の光をすぐにデンプン質に変えずにタイムラグを

 設けて夜になるまで待つのです。それは彼らが生活する所は乾燥し気温が高く

 太陽光線も強いところだからです。光合成をおこなう気孔細胞が昼に開くと

 水分が蒸発して枯れてしまうからです。すぐに水分が補給されないところでは

 まさしく死活問題です。そこで彼らはそのように姿をかえたのです。

 だから、他の植物とすこしその形も変わっているのです。 

 


 3.刺や葉っぱや毛のようなものは何?

 サボテンの刺や多肉の毛や髭のようなものは身を守ることの他に大事な役目が

 あります。それは水分を得るためです。彼らの多くは土漠と呼ばれる、乾燥

 地帯にいますから(砂ばかりの砂漠ではない)水分を結露によって集めます

 昼は40度ぐらいになりますが夜になると20度ほど下がります、すると結露現象

 が起こりそれを刺や毛で集めて根のほうに送り込みます。そのシステムを何万

 年かをかけて進化適用させました。原生地に行くと朝や夕方に山や海から霧が

 流れて来る光景を見ることができます。綺麗で神秘的です。その時さぼたに君たち

 を触るとしっとりプルんプルんです。




 4.水やりはどうするの?

 もうお判りでしょう、夕がたにあげれば良いのです。茄子も同じカム植物ですから

 上手な方は夕がたに水をあげます。水はけの良い用土でしたら2〜3日に一度

 あげましょう。ただし、自分の栽培環境によりますので良く乾くのか湿っている

 のかを良く観察することです。ベランダ、地上、テレビの上、全部ちがいます。




 5.用土はどうするのか?

 まず、ご自分の栽培環境を知ることから始まります。日照時間、

 湿度、年間の温度を中心に良く観察しましょう。それが用土と大きく関わります。

 そんな面倒なと、思われるかたは“洗濯ものを乾かす所“を思えばよいでしょう。

 そこを中心に考えますと、午前中によく日が当たり風とうしの良い陽だまりとなります。

 ですから、物干しとこの趣味は競合します。家庭内の理解と協力と

 だれが力を持っているかで左右されます。おじさんたちは辛い処です。

 でも、大丈夫、陽の当らないジメジメした所でも用土や

 水やりを工夫することで解決しています。


 まず、火山性噴出用土を使います。製品名では赤玉土、鹿沼土、

 日向土、軽石、などです。

 これは簡単に入手出来ることと水分をコントロールし易いことです。

 それにミネラル分がちょうど良い配分です。


 さぼたに君たちは弱アルカリの土地に多く暮らしています。

 まわりがほとんど石灰岩のとこも多いですね。

 これを環境に合わせて使いわけます。ここで知っておいてほしいのは、

 粒の大きさです、これらの火山由来の土は多孔質で細かい

 穴が粒の中にあいています、大きいものを使うと早く乾きます

 小さいものをたくさん使うと水持ちが良くなります。

 これらを環境に合わせてブレンドします。だだし、粒は揃えることです、

 大小おりまぜると固まってしまう事があります。


  赤玉6 日向2 軽石2 もの干し場系

   赤玉4 日向2 軽石4 湿度が高い処系


 これらに肥料を加えるのですが私はさぼたに君たちは花卉植物の

 様にチツソ、リン、カリなどはそれほど必要ないと考えています

 自然状態ではそれらが十分なところどころか、僅かしかありません

 なぜなら、有機肥料となるものが乾燥のためにできないのです、

 動物の死骸さえもミイラ化して腐るチャンスが少なくその前に

 他の昆虫や動物に始末されます。それと、さぼたに君の根は浸透膜

 が特殊でこい液体が近くにあると、根の水分が外に引き出され枯れてしまいます。

 自然状態だと乾燥していますからそこは固まりますが

 日本の気候では雑菌が繁殖して腐り始めます。そこで、私は完熟した

 バークを用います、どうしてもとゆう方はペレット状の専用肥料を

 鉢の上部におく方が良いでしょう。液肥はごく薄い2000倍ぐらいから

 はじめて様子をみましょう。

 自然のさぼたに君たちは空中の窒素イオンが稲妻の電圧で固定化したものを

 利用してます。僅かなものです。

 それより、その土地に含まれるミネラル分や亜鉛、銅、アルカリ塩基

 などの方が重要だと考えています。その方が根が良くのび元気です。

 つまり根をいかに育てるかが大きなポイントです。

 こんなことは一般の本には書いてません、良く知らない事もありますが

 大変難しいことだからです。がんばりましょう。


 前にも述べましたが、用土作りはその植物の一生を左右しますので

 くれぐれも、ホームセンター等で売られているものをそのまま使わない

 ほうが良いでしょうね。必ずご自分の栽培環境を考慮に入れてください。


 ここでは、添加材のことを少し、わたしは師匠にたまごの殻を細かく

 したものを勧められました。ミネラル分も多くさぼたに君たちの根に

 しっかりはりついて役にたっていると感じられました。

 しかし、栽培する量が増えるにつれて、卵の殻の確保がむずかしくなりました。

 しかも、天日で20日はほさなくてはなりませんし、雨にあたると最初から

 やり直しになります。細かくするのも大変な作業です。

 そこで代用品としてカキ殻を使いましたが当時は良い製品がなく

 海の香りがそのまま残るものでした。今は良い製品がでています。

 今はゼオライトとゆう製品を10~15%入れています。これはセシウムの

 吸着材として脚光をえましたが、多孔質でカリを安定させてくれ

 土の中のイオンも安定化してくれます。腐敗などがおこる環境を抑える

 役目をはたしていると考えています。お試しを。




 6.用土と鉢と根

 さて、用土のことはだいたい解っていただけましたか。

 用土や肥料の事は本当のところは植物に聞くのが一番なのです、

 こたえは彼らが答えてくれます。その種に一番合うものを手探りで探すのです。

 他の方が良くても自分の環境に合わなければダメです。

 そこで鉢の事も少し知ってもらいます。


 植物にとって鉢は大事な要素です、そこでしか生活できませんし、嫌だと言っても

 動く事も出来ません。では、どんな鉢が良いのでしょうか、

 私は、黒いプラ鉢を勧めています。それは、熱級収が良いと思うからです、

 根が伸びるためには土中温度が必要です、原生地では根の有るところは

 だいたい16~18度です。どうやら彼らはその温度で活動するようです。

 地上温度より土中温度を一定にしてあげる工夫が必要です。

 オシャレな陶器やお菓子の空き缶には根がしっかり張ってから変えてあげ、

 たまに黒い鉢に植え替えましょう。

 それに、根がのびる為には酸素が必要です、これは水やりのときジョウロで

 ザーっとあげるとかなり補えます。

 素焼き鉢が一番通気が良いのですが、乾燥が激しく管理に手間がかかります。

 よく発根剤として市販されているものは銅イオンや鉄イオンで酸素を

 固定させる為のものです。水耕栽培が可能なのは酸素を絶えず供給しているから

 です。如何なる植物も根をいかかに作るかが重要です。

 根が鉢の底から飛び出して来るぐらいに元気にしてやってください。

 鉢の大きさはその植物より一回り大きいぐらいが根のために良いと思います。




 7.置き場所と管理

 多肉植物は種類が豊富です。アフリカの砂漠からアンデスの高山まで

 それは、それは多種多様です。サボテン科も含まれますし、カランコエ

 も同じです。それを同様にめんどうを見るのは大変なことです。

 金魚を飼っている水槽に鯉やフナ、ザリガニ、はてはイセエビ、ウミガメを

 入れるようなものになります。

 まず、その植物がどんな環境に居るのか

 また今までどうやって育てられたかを知っておくべきでしょう。


 たいがいの多肉は我が国で本来の生き方はしていません、順応して喜んで

 いるのもいますが決してそうでないのもおるのです。

 それを、なだめすかして育てるのに面白さと辛さがあります。

 置き場所は前にも述べたように洗濯ものが良く乾くところですがそれは、

 陽があたることと、風とうしが良いことです、その条件で半日日陰や照度

 を落とす事を考えます、また、鉢受け皿などで保湿をしたりしましょう。

 温室やフレームがあれば便利ですが無い時は簡易フレームをお勧めします。

 作り方はスーパーなどで発泡スチロールの浅い箱をもらい針金の太いのか

 弾力のあるビニールトンネル用の資材をスチロールに対角線状に差し込んで

 その上から黒以外のごみ袋をかけ洗濯ハサミでとめます。

 通風のために下の1/3を切っておきます。でないと、蒸し焼きになります。

 見てくれは悪いですが、お安く簡単です。

 スチロールの中に赤玉等を入れておくと湿度調整に便利です。



 年間の管理はその場所により異なりますが目安とコツだけ言います。


  3〜5月は何をやってもまず上手くいきます。しかし、植え替えをするなら

   桜の花の開花にあわせましょう。早く動きだすものは彼岸をめどにします

   特に、赤道付近南北10度の地帯に居るものは遅れると、動かなくなります

   特にサボテンに多いです、ハオルシアなどは夏に動かすと傷むことが多いです

   植物は陽の長さを知っています。

   もうひとつ、皆さんが育てている多肉の大部分は南半球の高原地帯に居り

   涼しく心地の良い乾燥地域であること、またサボテンの大部分は高山植物と

   変わりない事を覚えておいて下さい。

   標高が平均100メートルから4500メートルの間です。

   肥料をあげたければ水溶性の極うすいもの(1000倍位でも良い)


  日本の夏を喜ぶ多肉はあまりありません、サボテンもその他の多肉も涼しい

   木陰にだして雨がかからない様にしてあげます。

   温室、フレームは最大の通風をします。水は夜にあげます。

   クーラーを設備する人もいます。

   とくに梅雨時は細菌に注意でベンレートなどで予防します。

   貝殻虫、赤ダニ、はマシン油系のものが良いでしょう。


  彼岸ごろから又、動きだします。特にハオルシアなどべんけい草科は元気に

   なります。この時、調子がでないのは夏に何かが起こったからです、根をしらべ

   植え替えます、南半球の植物は意外に秋の植え替えが効きます。

   そのままクリスマスまで動かせると最高です。


  北半球の赤道より北のものは冬に強いです、高山ですから雪も降ります、

   サボテンが雪景色の中にあるのは別に不思議なことではないのです。

   ユリ科,ベンケイ草科はだめです。水はひかえて、暖かくします。

   1月〜2月は室内で楽しみます。多肉のやりよい時でもあります。




 

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